中絶で不妊になる可能性

人工妊娠中絶に関連して、よくささやかれるウワサ。

多くの人が知っているウワサ。でも、何が真実なのかは、実は多くの人が知らないままのウワサ……。

そんなウワサのひとつに、「中絶をすると、不妊になる!」というものがあります。

一度、中絶をすると、次からは二度と妊娠できないのだ、と思うような女性もいますので、これはなかなかに深刻な問題です。

ここでは、人工妊娠中絶と、不妊との関係を、詳細にみていきたいと思います。

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中絶で「不妊になる」の? それとも、「妊娠しやすく」なるの?

中絶をすると不妊になる、ほどではないのかもしれませんが、「中絶をすると、次の妊娠がしやすくなる!」という説もまた

非常にまことしやかにささやかれているウワサのひとつです。

ふたつの説は、「妊娠しなくなる」というものと、「妊娠する」というもの、つまり全くの真逆の意味を示しているだけに

情報が錯綜し、結果として、特に女性たちの間では、なにが真実なのかわかりにくくなってしまっている、というわけなのです。

それでは、真実はどちらなのでしょうか?

答えは。「どちらも本当です」。中絶をした女性の体質が、どちらに近いものとなるかは、誰にもわかりません。

中絶することによって、妊娠しやすくなってしまう方もいれば、逆に、次の赤ちゃんを授かるまで非常な苦労をなさる方もいらっしゃる、ということですね。

中絶することによって妊娠しやすくなる、という説にも一理はあります。

この原因は、出産をすると、次の妊娠をしやすくなる……という人がいることと、共通しています。

つまり、中絶や出産をすることによって、女性の胎内ではそれまで存在していた古い胎盤などが排出されてしまい

子宮の中が一時的にキレイになる、という現象が起こります。すると、受精卵が着床しやすくなります。

妊娠は、いつするか分からないものですが、妊娠するはずの時期に性交渉を行ったからといって、実際に妊娠するとは限りません。

それは、卵が受精していても、着床せずに流れていくことが割合に多いためなのです。

しかし、子宮内がスッキリしていると、そのぶん受精卵にとっても、着床しやすい環境が整えられる……ということがあるようです。

結果として、中絶の後に、不妊どころか、妊娠しやすくなってしまう人もいます。

それで、中絶後の、月経が不安定な時期に、避妊の不完全な性交渉を行い、再び妊娠してしまい再度の中絶……というケースが後を絶たないのです。

しかし、逆に、噂にささやかれる通り、中絶によって不妊の症状を抱える方も、たくさんいらっしゃいます。

中絶をするということは、外部から胎内に器具を挿入し、施術を行うという行為です。

もちろん医師の側でも細心の注意をはらって施術を行うものですが、中絶手術によって子宮内に小さな傷が出来てしまい

この傷跡が、のちの妊娠、受精卵の着床を妨げることで、不妊になるというケースが報告されています。

子宮の内部が癒着してしまった場合、この症状にはアッシャーマン症候群という名前がつけられており

子宮内膜が正常に育成されなくなりますので、やはり受精卵が着床しにくくなってしまうのです。

また、手術の後遺症のひとつとして、卵管が塞がってしまったり、癒着を起こすことによって、正常な排卵ができていないケースも考えられます。

これは、レントゲンの検査をしなくては、癒着しているかどうかはわかりません。

痛みを伴う検査でもありますので、「不妊かも……」という不安だけの段階では、なかなかこの検査は行わないのです。

結婚後に定期的な性交渉があり、それでもずっと妊娠しないというようなときに、はじめて行うことが多いようです。

いずれの場合も、中絶手術を原因のひとつとする、不妊の問題と考えられます。

中絶手術でなくても、そのほかの病気等に起因する子宮内の手術等でも、これらの症状は確認されているのですが

症状の如何によっては治療法もありますので、不妊状態で中絶をした経験があるからとあきらめたり、落ち込むようなことではないと言えるでしょう。

もうひとつ、大切なのは、中絶の経験があると、精神的に不妊状態になることがある、ということです。

子宮内の癒着などは、身体的なことが原因での不妊なのですが、過去の中絶に強い罪悪感を持ったり、性交渉を忌避したり、性交渉は行うことができても

妊娠に対して嫌悪感があったり、それから、不妊であることがわかっても、積極的に不妊治療をすることができない……

などといった、精神的な不妊傾向があることも確認されています。

中には、中絶後、赤ちゃんを授かったとしても、過去の中絶の罰として、せっかく授かった赤ちゃんをまた中絶してしまい

それを繰り返す……という、中絶のスパイラルに陥っている人もいます。

こうしたケースはもちろん、身体的に妊娠できないわけではありません。

ただ、心に重荷を抱えてしまったがために、妊娠を継続することができないのです。

もっとも、一度の中絶で必ずしも不妊になるわけではありませんが、中絶を繰り返すことで、子宮内に小さな傷跡が増えたり

癒着の箇所が増えてしまい、結果として身体的な不妊の確率を高める、といったことは言われています。

中絶後に不妊状態を訴える人の中で、二回以上の中絶手術を行っている人は、確率としては多いと言えるでしょう。

このように、中絶手術によって不妊状態が引き起こされるケースも中にはあります。

しかし、それは「妊娠できなくなる」ということではありません。

前に述べましたとおり、中絶手術で却って妊娠しやすくなる場合があるので、二度目の中絶手術を招かないよう注意することも必要です。

また、一度、二度と中絶を行ったとしても、妊娠できなくなるのではなく、これに対応する不妊治療を行うことで

妊娠の可能性も十分にあるのだということを知っておいていただけたらと思います。

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