中絶手術の痛みについて

人工妊娠中絶をするにあたって、女性が不安に思うことのひとつが、手術に伴う痛みのことでしょう。痛いのか? 痛くないのか?

 

 

そして、手術後に痛みが残るのかどうか……。今回は、中絶手術の痛みについて解説いたしますね。

 

 

中絶手術は、その時期によって、初期中絶、中期中絶に分けることができます。

 

 

妊娠11週目までの手術を初期中絶といい、妊娠12週~21週までの手術を、中期中絶として分類していますが

 

 

妊娠12週を境目に手術の方法、内容が大きく変わりますので、痛みについてもそこで大きな違いが出るということができます。

 

 

初期中絶の場合の痛みについて

 

 

初期中絶を行うのは、胎児がまだ小さい、妊娠11週までの間です。このとき、手術の方法としては、子宮内に器具を挿入し

 

 

その器具で胎児を吸引したり、掻き出したりする方法が採られます。

 

 

手術時には麻酔がかけられますが、痛みが無く済むものではありません。

 

 

まず、器具を挿入するためには、子宮口を器具挿入に対応しうるだけ広げる必要があります。

 

 

このために、まず術前措置として、膣内に「ラミナリア」という、子宮口を広げる器具を挿入することが行われます。

 

 

例えば、中絶手術が午前なら、ラミナリアの挿入は前日の午後に。手術が午後なら、午前中にラミナリアを挿入し、何時間かをかけて子宮口を広げていくのです。

 

 

ラミナリアというのは、そもそも海藻を乾燥させてスティック状にしたものです。

 

 

1本は細いですが、これを何本も挿入していきます。

 

 

固いスティック状のものを、遠慮無く挿入すると思えば痛いのは当たり前と思われますが、実際に体験した人からは

 

 

挿入自体が「悲鳴をあげるほど」痛い、という声が聞かれます。

 

 

この、ラミナリアは、実は中絶に伴う特別な措置ではありません。

 

 

通常の出産、分娩においても、計画分娩の場合は、子宮口を広げるために挿入します。

 

 

そのときも、同じように激痛があり、大半の妊婦が大声を上げるというほど。

 

 

計画分娩、中絶を問わず、ラミナリアの挿入に伴っては、何本か挿入しては痛みのあまり一度休憩を挟み、再度何本か追加して挿入……ということも珍しくはありません。

 

 

ラミナリアは、さきほど言及したとおり、乾燥した海藻です。これが、膣内に挿入されることによって

 

 

体内の水分を吸いながら徐々に膨らみ、子宮口を押し広げていきます。

 

 

ですから、ラミナリアが膨らむまでは通常、半日程度の時間がかかり、その間、妊婦は挿入したものが拡張する痛みに耐えなくてはなりません。

 

 

人によっては、挿入するときだけが痛く、その後は耐えうる鈍痛であったという人もいますが

 

 

一方で、痛み止めがあってもその日は痛みで眠れなかったという人も多いのが現実です。

 

 

中絶の場合は、午前中に手術を行うために、前日にクリニックへ行ってラミナリアを挿入し

 

 

一旦帰宅して、翌朝にもう一度クリニックを訪れなくてはならない場合も多いもの。

 

 

ですが、痛みのあまり電車に乗ることができず、タクシーを使って家に帰ったという声も聞かれています。

 

 

中絶手術に際しては、ラミナリアの痛みは必ず考慮に入れておかなくてはならないものでしょう。

 

 

一方で、初期中絶の場合には、手術前にラミナリアを抜いた後は、麻酔をかけてしまうので現実的に痛みがなくなるのがほとんどです。

 

 

初期中絶手術は、眠った状態で行われるのと同等で、しかも手術の時間は15~30分と、そう長い時間ではありません。

 

 

中には、麻酔が効きにくく、眠れないという人もいますが、この場合は手術が始まる前に、どうも麻酔が効いていないようだということを医師に相談して下さい。

 

 

手術中の記憶があるとか、意識があるという人もいますが、実際に麻酔が効かずに手術の間意識を保っているという場合はほとんどなく

 

 

大体が恐怖や後悔、罪悪感、その他色々な感情のために、辛い夢を見てしまう……というのが現実のようです。手術中には実際の痛みはありません。

 

 

手術後は、別の痛みを感じる場合があります。

 

 

胎児が子宮外に出されたことにより、子宮が収縮する痛みです。

 

 

これは、手術までに胎児がどれだけ大きくなっていたか、によって痛みの程度が変わります。

 

 

つまり、妊娠何週で中絶手術が行われたか、ということに関わってくるのです。

 

 

同じ初期中絶であっても、8週や9週での中絶と、11週での中絶とでは、痛みの程度が違います。

 

 

複数回の中絶を経験した人の声では、「8週目のときは、手術後の痛みは全くなかったが、11週で中絶したときには、強い生理痛のような痛みが1週間続いた」

 

 

という人もあり、しばらくは眠れず、痛み止めが手放せないことも多いのです。

 

 

中期中絶の場合の痛みについて

 

 

中期中絶では、初期中絶と同じくラミナリアの挿入が行われ、同じように痛みがあります。

 

 

それから、中期中絶においては、初期中絶との手術方法の違いから、別の痛みを感じなくてはならないので、注意が必要です。

 

 

中期中絶は、妊娠週数が進み、胎児が大きくなっていることから、手術の方法が分娩に近いものとなってしまいます。

 

 

このため、ラミナリアを挿入して子宮口を広げるだけではなく、陣痛を起こして胎児を娩出する必要があるのです。

 

 

従って、手術中は麻酔がかかり、意識が無い状態となる初期中絶と違い、強制的に陣痛を起こす中期中絶の痛みは強いといえます。

 

 

事情があって、初期中絶と中期中絶の両方を経験しなくてはならなかった……という女性は、その痛みについて

 

 

「初期中絶のときには全く痛みがなかったが、中期中絶は気絶するほどだった」と振り返っています。

 

 

また、中期中絶は初期中絶に比べて、妊娠週数が進んでいますから、当然子宮の大きさも、その分膨らんだ状態での手術となります。

 

 

初期中絶の項目で言及しました、子宮収縮の痛みについても、子宮が膨らんでいる分、より強いもの

 

 

あるいは子宮の大きさが元に戻るまでの期間が長くかかることから、やはり一週間か、場合によってはそれ以上の痛みを想定しておいたほうが良いでしょう。

 

 

中絶に伴う痛みについては、痛みの強さに個人差がありますが、痛み止めの処方がありますので、我慢をせず医師に相談してみてください。

 

 

もっとも、中絶に伴うストレス、そして「心の痛み」によって、痛み止めが十分な効果を発揮しないこともあり得ます。

 

 

どうか気持ちを安らかに持って、自分を責めすぎたりしないように、心がけていただきたいと思います。

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