八味地黄丸 (はちみじおうがん)

腎機能低下や糖尿病など体の弱った機能を補う漢方薬です。貧血症状を改善する主薬の「地黄」をはじめ、その「地黄」の効果を高める「山茱萸」「山薬」、水分循環をよくする「沢瀉」、血行を改善する「牡丹皮」など8種類の生薬で構成されています。

八味地黄丸の配合生薬

茯苓(ぶくりょう)山茱萸(さんしゅゆ)桂枝(けいし)山薬(さんやく)地黄(じおう)沢瀉(たくしゃ)附子(ぶし)牡丹皮(ぼたんぴ)

八味地黄丸の効能一覧

腰の痛みやしびれ、夜間頻尿、性機能低下、湿疹などに用います。また、上記症状を伴なう前立腺肥大症や糖尿病にも適応します。

八味地黄丸に適応する体質

体力が低下していて、顔色が悪く、冷えを伴う場合に用います。下腹部に 力が入らなくなった場合も使用目安のひとつです。

八味地黄丸の副作用や注意点

体力があり、のぼせやすい人や胃腸の弱い人には向きません。ほとんど副作用はありませんが、稀に服用時にむかついたり、食欲がなくなる場合があります。

桂枝湯 (けいしとう)

体の熱や腫れ、痛みを発散させる漢方薬です。主薬の発汗・発散作用のある「桂枝」をはじめ、5種類の生薬からなります。「桂枝」の他、痛みをやわらげる「芍薬」、体をあたためる「生姜」、緩和作用のある「甘草」などが配合されています。
この漢方薬に「葛根」と「麻黄」を加えると有名な「葛根湯」になります。

桂枝湯の配合生薬

生姜(しょうきょう)大棗(だいそう)甘草(かんぞう)桂枝(けいし)芍薬(しゃくやく)

桂枝湯の効能一覧

カゼのひき始めで寒気がするとき、他に頭痛や肩こり、筋肉痛、じん麻疹、関節痛などに適応します。

桂枝湯に適応する体質

自然に汗が出やすく、体力のあまりない人に向いています。

桂枝湯の副作用や注意点

配合生薬に甘草が含まれているので、大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあります(偽アルドステロン症と呼ばれる症状です)

防已黄耆湯 (ぼういおうぎとう)

体の水分循環を改善し、関節痛などの痛みを和らげる漢方薬です。体の水分循環をよくし、痛みを発散して治す「防已」、その働きを助長する「蒼朮」、汗を調節し滋養強壮の効果もある「黄耆」、その他胃腸によい生薬や痛みを和らげる作用のある生薬で構成されています。

防已黄耆湯の配合生薬

黄耆(おうぎ)生姜(しょうきょう)大棗(だいそう)甘草(かんぞう)蒼朮(そうじゅつ)防已(ぼうい)

防已黄耆湯の効能一覧

多汗症、むくみ、関節炎によく用いられます。関節炎の場合、水がたまりやすいタイプのものに効果が高いです。

防已黄耆湯に適応する体質

水ぶとりしている人やむくみやすいタイプの女性に向きます。

防已黄耆湯の副作用や注意点

大量服用することにより、逆にむくみを生じたり、血圧が上がってくることがあるので注意してください。

葛根加朮附湯 (かっこんかじゅつぶとう)

肩こりや神経痛、関節痛などに用いられる漢方薬です。交感神経を刺激し病因を追い出す「麻黄」、穏やかな発汗・発散作用のある「桂枝」、痛みを和らげる「芍薬」、無駄な水分を取り除く「蒼朮」、体を温める「附子」などで構成されています。

葛根加朮附湯の配合生薬

生姜(しょうきょう)葛根(かっこん)大棗(だいそう)麻黄(まおう)甘草(かんぞう)蒼朮(そうじゅつ)桂枝(けいし)芍薬(しゃくやく)附子(ぶし)

葛根加朮附湯の効能一覧

風邪などに効果のある「葛根湯」に体を温める生薬をさらに足した漢方薬で、寒気が強い場合に用います。肩こり、筋肉痛、神経痛、上半身の関節リウマチ、頭痛などに効果があります。

葛根加朮附湯に適応する体質

体力が中くらいの人に向きます。体力が充実している時や暑がりでのぼせやすい人には不向きです。

葛根加朮附湯の副作用や注意点

「麻黄」には、心臓や血管に負担をかけるエフェドリン類が含まれます。そのため、高血圧や心臓病など、循環器系に病気のある人は慎重に用いる必要があります。また、配合生薬に「甘草」が含まれているので、大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあります。

越婢加朮湯 (えっぴかじゅつとう)

腎炎、関節リウマチなどに用いられる漢方薬です。交感神経を刺激し、病気の原因を追い出す「麻黄」、熱を下げる効果のある「石膏」、無駄な水分を取り除く「蒼朮」その他、体を温める「生姜」などで構成されています。

越婢加朮湯の配合生薬

生姜(しょうきょう)大棗(だいそう)麻黄(まおう)甘草(かんぞう)蒼朮(そうじゅつ)石膏(せっこう)

越婢加朮湯の効能一覧

腎炎、ネフローゼ、痛風、関節リウマチ、喘息などに適応します。体の熱や腫れ、痛みを発散させて治します。

越婢加朮湯に適応する体質

体力がある人で口が渇きやすく、尿量が減少している人に向いています。 また、浮腫みなども処方の目安になります。

越婢加朮湯の副作用や注意点

「麻黄」には、心臓や血管に負担をかけるエフェドリン類が含まれます。そのため、高血圧や心臓病など、循環器系に病気のある人は慎重に用いる必要があります。また、配合生薬に「甘草」が含まれているので、大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあります。

麻黄湯 (まおうとう)

体の熱や腫れ、あるいは痛みを発散して治漢方薬です。配合生薬は4種で、そのうちの「麻黄」は西洋医学の気管支拡張薬と同様の作用をし、咳や喘鳴を防ぎます。他に発散作用のある「桂枝」、緩和作用をもつ「甘草」、鎮咳・去痰作用のある「杏仁」で構成されています。

麻黄湯の配合生薬

杏仁(きょうにん)麻黄(まおう)甘草(かんぞう)桂枝(けいし)

麻黄湯の効能一覧

カゼのひき始めでゾクっと寒気がする時や発熱、ふしぶしの痛み、頭痛がある場合に用います。そのほか、鼻づまり、関節リウマチ、喘息などに適応します。

麻黄湯に適応する体質

体力が十分ある人に適します。体の弱っている人には不向きです。

麻黄湯の副作用や注意点

「麻黄」には、心臓や血管に負担をかけるエフェドリン類が含まれます。そのため、高血圧や心臓病など、循環器系に病気のある人は慎重に用いる必要があります。
また、配合生薬に「甘草」が含まれているので、大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあります。

六君子湯 (りっくんしとう)

胃腸の働きをよくする漢方薬です。無駄な水分を取り除く「蒼朮」と「茯苓」、滋養作用のある「人参」、吐き気をおさえる「半夏」、健胃薬の「陳皮」、緩和作用の「甘草」などで構成されています。

六君子湯の配合生薬

生姜(しょうきょう)茯苓(ぶくりょう)大棗(だいそう)半夏(はんげ)甘草(かんぞう)蒼朮(そうじゅつ)陳皮(ちんぴ)人参(にんじん)

六君子湯の効能一覧

胃もたれ、吐き気、食欲不振、軟便、関節炎、各種アレルギー症状などに適用します。特に、みぞおちあたりを軽くたたくとピチャピチャ音がするときに用います。

六君子湯に適応する体質

やせ型で冷え性、顔色が悪く疲れやすい人に向きます。

六君子湯の副作用や注意点

配合生薬に甘草が含まれているので、大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあります(偽アルドステロン症と呼ばれる症状です)