中絶費用を工面する方法

人工妊娠中絶をするときに、言うまでも無く心の負担というものは非常に重く感じられます。

しかし、同時に、経済的な負担が大きいことも否めません。

初期中絶で30万円、中期中絶で50万円を超えるといわれるその費用は、一時的にでも支払うのに苦労する方は、少なくないのです。

それでは、皆さん、中絶費用はどのようにして工面していらっしゃるのでしょうか?

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相手(胎児の父親)方に請求する

代表的な方法が、この、相手方に支払いを要求する方法です。

中絶の原因、つまり妊娠の原因はさまざまです。どのような経緯で妊娠に至ったか、そして、何故中絶することになってしまったか。

それによって、中絶にあたっての責任割合が変化します。男性側だけに責任があるのか? 女性側にも責任があるのか? というところです。

男性側の責任が大きい、あるいは、男性側にしか責任がない、という場合には、費用負担は責任割合に応じて

場合によっては全額を男性側が負担しなくてはならなくなるでしょう。

一方で、男性側と女性側、フィフティ・フィフティで双方に責任がある場合には、費用の半額を相手に請求することができます。

例えば、「結婚を前提にお付き合いをしており、もし妊娠したら結婚するつもりであったにも関わらず

いざ実際に妊娠が発覚したら男性が逃げた」というケースは、男性側にほぼ100%の非があります。中絶費用の全額を請求できるケースです。

一方で、「結婚のつもりはなく、お互いに遊びで付き合っていたが、妊娠に至った」という場合には、責任割合は半々といったところでしょう。

結婚の約束はなかったけれども、お互いに結婚することをほのめかしていたのに

妊娠したら男性側から「そんな約束をしていない」という形に持って行かれた……というのは

非常に難しいケースです。それまでのお付き合いの形から、判断せざるを得ませんが、男性側の責任が大きくなる可能性は十分にあります。

中絶にあたって、男性側が逃げる姿勢を見せたかどうかについては、慰謝料請求にも関わる問題ですので、大きなポイントとみることができます。

ただ、中絶費用ということになりますと、期限が決まっているものですから、逃げさせたままにしておくわけにはいきません。

というのは、人工妊娠中絶は、妊娠12週を過ぎれば母体の負担が増して、かかる費用も倍増する。

そして、妊娠22週を過ぎれば、中絶手術自体が、法規制によってできなくなります。

初期中絶ならば入院がありませんので手術当日に。

中期中絶でも、手術後3日ほどで退院となりますので、そのときに、会計があり支払いを行うことになります。期日までに、費用がないでは済まない問題なのです。

男性本人に支払い意志や、支払い能力がないような場合には、女性側としては話を大きくしたくない気持ちもあるかもしれませんが

相手がたのご両親やご親族に支払いを要請したり、家庭裁判所に持ち込んで、多少時間はかかりますが、支払いを要求するようなことにも、なるかもしれません。

さきほど少し述べましたが、男性側に中絶の責任があるにも関わらず、中絶費用の支払いから逃げたり、女性からの連絡を避けたりするようですと

これは慰謝料に関わります。家庭裁判所で争議する際に、慰謝料のこともあわせて取り上げられるようになることでしょう。

補助金を利用する

中期の人工妊娠中絶にあたっては、その理由によって、出産育児一時金が利用できる場合があります。

中期の場合に限って、「死産」の扱いとなり、出産育児一時金の支払い対象になることがあるのです。

よく、中絶の理由として「経済的な理由」を挙げる方がいますが、これは出産育児一時金支払いの対象外になりますので、注意して下さい。

もし、中絶理由が支払いに該当するようならば、健康保険組合に申請して、42万円の支払いを受けることができます。

この金額は、自分で受け取り、クリニックに支払うこともできますが、「直接支払い制度」というものがあります。

健康保険組合からクリニックへ直接金銭の授受が行われ、自分では申請書類を出すだけで良いことがほとんどです。

あとは、42万円で賄うことのできなかった差額は、自身で支払うこととなりますが、支払金額はかなり軽減されるとみてよいでしょう。

これらの方法で、中絶費用が賄えない場合には、女性側のご両親、ご親族に借りるなり、様々な方法で工面することもあります。

妊娠は女性一人でするものではありませんから、大抵の場合、相手の男性にも責任が生じ、中絶費用の負担をする義務もあるのです。

ただそこから逃げられてしまうと、女性には心身、そして経済的に、非常に重い負担になってしまいます。

中絶手術の流れ

人工妊娠中絶を考えるにあたって、その流れがわからない、不安だ……と考える方は多いと思います。

そこで今回は、中絶手術の流れを簡単にですが、ご紹介したいと思います。

中絶手術は、初期中絶と中期中絶に大別され、それぞれで行うことが違います。

妊娠11週目までの中絶を初期中絶、それ以降21週目までの中絶を、中期中絶と分けますが、それにかかる金額等の違いは、それぞれの記事を参照してくださいね。

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初期中絶手術の流れ

初期中絶の場合でも、まず最初に、エコー、尿検査、そして内診で、妊娠の状態を確認する必要があります。

これらの診察に、保険は適用されませんが、保険証は携帯していきましょう。

診察後、中絶を行うことが決定すれば、血液検査を行い、手術日を決めます。このとき、手術の同意書や、手術前日と、当日についての説明も行われます。

初日の診察だけでも、保険の適用がなく1〜2万円の費用がかかりますので、忘れずに用意しましょう。

手術前日には、夜9時以降、禁飲食となります。加えて、手術を行うと入浴ができなくなりますので、お風呂に入っておきましょう。

クリニックの予定や方針にもよりますが、手術前日からラミナリアという、子宮頸管を拡張する、海藻でできた棒状の器具を挿入するところもありますので

クリニックの指示に従うようにしましょう。

そして、手術当日は、朝からもちろん禁飲食です。指定された時間までに、クリニックへ到着するようにしてください。

クリニックでは、トイレを済ませたら手術の準備となります。麻酔準備のために注射をしたり、点滴を受けながら、手術台にあがります。

膣の消毒をしたら、麻酔をかけます。数十秒ほどで眠ってしまうことが多いのですが、麻酔が効いていないように感じるときは、そのように医師に伝えてください。

麻酔がきいている間に、手術が行われます。

手術には、掻爬法といわれる方法と、吸引法といわれる方法があります。

掻爬法は、スプーンや、ハサミのような形の器具で、胎児と、その付属物を掻き出す方法です。

子宮の内壁は柔らかいので、傷がついてしまう心配はゼロではありません。とはいえ手慣れた医師に任せればほとんど心配はないでしょう。

吸引法は、胎児等を、強力な吸引器を使用して、吸い出す方法です。

胎児があまり大きくなってしまうと、できませんし、器具が複雑なので、よく滅菌消毒を行わないと感染を引き起こす危険性もあります。

どちらの方法を行うかは、クリニックの方針によります。両方の方法を併用しているクリニックもあります。

手術時間は、5〜10分と短く、麻酔が覚めるまで4〜5時間休めば、そのまま帰宅できます。

2〜3日は処方された薬を飲むことと、一週間程度は入浴、シャワーを控える必要があります。術後検診にも必ず行きましょう。

中期中絶手術の流れ

中期中絶の場合も、初期中絶と同じく、まずは診察が行われます。尿検査、エコーなど、初期中絶と変わりません。

手術日が決定したら、前日には入院の準備をしてクリニックへ。

初期中絶と同じように、ラミナリアを挿入しますが、初期中絶よりも子宮頸管を広げる必要があるため

胎児を取り出せる大きさになるまで多くの本数のラミナリアを使用します。

手術当日には、ラミナリアを抜き、陣痛促進剤を使用します。

陣痛間隔が狭まったら分娩台にあがりますが、それまでの時間には非常に個人差があり、その日のうちに分娩台にあがれない場合も。

陣痛の間隔が狭まれば、胎児は小さいのですぐに娩出できます。

その後、胎盤などの付属物が順調に外に出てこない場合には、初期中絶と同じ掻爬法を使用しながら、子宮内をきれいにします。

術後は、絶対安静が必要となります。最低でも3日、クリニックの方針や、経過によっては5日ほどの入院を想定しましょう。

中期中絶の場合は、初期中絶に比べて、費用面だけではなく、手術内容もより「出産」に近いものとなります。

よって、手術後の生活も、ほぼ出産と同様、安静を心がけたものとなります。

退院後も、最低でも2~3日は、活発に動くことはできません。シャワーや入浴も控えてください。

シャワーは、許可がおりれば使えます。多くは、退院後2~3日で許可がおりるようです。湯船への入浴は、産後同様、1ヶ月は控えます。

また、これも産後と同じく、悪露(おろ)と呼ばれる、胎盤が剥がれた時に発生する、血液混じりのおりものが、1ヶ月ほど続きます。

その間は、生理用のナプキンを使いますが、こまめに取り替えて清潔を保つようにしておきましょう。

そして、初期中絶同様、術後検診はとぼけずに、必ず受けるようにしてください。

術後検診では、子宮内の状態が順調に元に戻っているかどうかを診断します。

初期中絶、中期中絶ともに、医師の指示をきちんと守れば、手術自体は身体的に危険を伴うものではありません。

それでなくても、心理的にはどうしても負担の大きい中絶。施術への不安は払拭していただきたいと願います。

中絶手術を受ける前に行うこと

人工妊娠中絶を行うには、手術前にすることが何点かあります。

それは、書類上のこともありますし、術前処置というものもあります。中絶手術を受ける前に、確認しておきましょう。

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人工妊娠中絶のための必要書類

人工妊娠中絶を行うためには、手続きの書類が必要になります。必要なものは、

・中絶の同意書(妊婦さんと、相手の男性のサインがあるもの

・身元確認のできる書類(運転免許証、パスポート、保険証など)

・未成年の場合は、保護者の同意書

となります。

未成年の方が中絶手術を受ける場合、実際に親御さんや、保護者の方の同意書が必要であると決まっているわけではないのですが

やはり手術を受けるわけですから、万一の場合にそなえて、未成年、あるいは18歳未満の場合など、保護者の同意が必要と定めているクリニックがほとんどです。

事情によって、親には内緒にしたい……という方も多いことは理解できますが、麻酔をかけたり、出血を伴ったりする手術が行われます。

そして、初期中絶か、中期中絶かを問わず、堕胎後は数日間の安静が必要です。

体調の保全のためにも、未成年の方には、保護者への相談を必ず行っていただきたいですね。

もっとも、中期中絶の場合には数日間の入院が必要になりますので、内緒というのも無理があるかとは思います。

術後には親御さん、保護者の方のご協力をいただき、体調・心身を早く万全に戻すことを心がけてくださいね。

またもうひとつ、問題になりやすいのが、第一に挙げました「中絶の同意書」です。

こちらは、法的にも、母体保護法で定められた必要書類ですので、必ず提出しなくてはなりません。

中絶したい女性のサインはもちろん記入できますが、相手の男性がサインをしない、最悪、連絡がとれないなど、書類として揃わないことがままあります。

人工妊娠中絶は、妊娠22週未満までしか行うことはできません。

特に、妊娠12週以降になると、中期中絶ですので、手術後に、死亡届や埋葬の手続きが必要になります。

手術に伴う女性の心身のダメージが大きくなり、金額の負担も、倍増といっていいくらいに増えてしまいます。

そういった意味では、中絶は「一刻を争う」案件であり、サインが取れないの、連絡がとれないのといって時間をいたづらに費やす訳にはいきません。

こうした場合のために、母体保護法においては、相手の男性が行方不明、連絡がとれない

あるいは死亡している……といったケースでは、サインの必要が無いことが定められています。

つまり、中絶の同意書には、男性のサインがなくても中絶が受けられることになります。

しかし、「相手の男性と連絡はとれるが、サインがもらえない」というときは、女性は非常に厳しい立場に立たされます。

サインがなくてもよい、と定められているのは

「前項の同意は、配偶者が知れないとき若しくはその意思を表示することができないとき又は妊娠後に配偶者がなくなつたときには本人の同意だけで足りる。(『母体保護法』より抜粋)」

つまり、相手がだれだかわからない、行方がわからない、死亡している……そのいずれかの場合のみです。

相手がたと連絡がとれている、とクリニックに知れているときは、クリニック側としては相手がたのサインがなければ施術できないことになってしまいます。

そのため、人工妊娠中絶を希望するのならば、最初にクリニックへ訪れる前に、相手の男性と連絡をとり、同意書にサインをもらえるよう約束をとりつけることが理想です。

また、クリニックによっては、「どうしても相手の同意が必要だ」と言うところもあるようなのですが

その場合は、「相手と連絡がとれないとき(死亡したとき)は、相手のサインがなくても大丈夫なはずですよね」と確認してみましょう。

時折、無理に関係のない男性に頼み込んでサインだけでもしてもらうという人がいるようですが、これは良い方法とは言えません。

無関係の男性に迷惑がかかることもありますので、よく考えましょう。

人工妊娠中絶の術前処置

中絶手術の前日には、術前処置が行われる場合があります。

これはケースバイケースですが、中期中絶の場合は必ずといっていいほど行われるもの。また、手術の時間帯によっては、初期中絶でも前日から処置が行われます。

術前処置のほとんどが、「ラミナリア」という、海藻でできた棒を子宮頸管に挿入し、出産準備がまだできていない子宮頸管を広げるというものです。

これは海藻でできたものですので、体内の水分を吸って徐々に大きくなり、子宮頸管を広げます。

初期中絶よりも、中期中絶のほうが子宮頸管や子宮口を広げる必要性がありますので、たくさんのラミナリアを挿入することになります。

ラミナリアは中絶手術の道具ではなく、通常の出産でも、計画分娩で人工的に陣痛を起こす場合などに挿入するものです。

危険なものではないので、心配することはありませんが、痛みを伴う場合があることだけ覚悟しておきましょう。

また、初期中絶であっても、手術の前日は21時頃から禁飲食となります。

逆に、手術後は数日間シャワーを浴びることも禁止されますので、手術前日には入浴しておきましょう。

色々と不安なことも多い、人工妊娠中絶ですが、難しい手続きや必要事項はあまり無いのが現実です。

あまり不安に思って、心理的な負担を増やさないようにしてくださいね。

中絶手術前日に行うこと

中絶手術前日は、誰でも緊張し、不安でドキドキしてしまうものだと思います。

しかし、これから受ける中絶手術は、心身共に負担の大きいもの。

特に心の負担は拭えません。実施前からあまり緊張してしまわないように、心がけましょう。

ここでは、中絶手術前日の流れと、行うことについて解説いたします。

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初期中絶の場合

初期中絶、つまり妊娠11週目までの中絶手術の場合には、手術前日に行うことはあまり多くありません。

一番忘れてはならないのは、手術前日から禁飲食になるということです。

翌日、中絶手術の際には麻酔をかけますので、前日の20~21時頃から、何も飲んだり、食べたりしないでください……

という医師の指導があるはずですので、それに従って下さい。

それから、これもあまり忘れたくないのが、「入浴をしておく」ということ。

中絶手術後は、入浴はできません。シャワー浴も同様です。

これは、感染を防いだり、出血を防ぐという意味合いがあります。

手術後、3日ほどは、シャワーもダメ。その後はシャワーを使うことができますが、1ヶ月ほどは、子宮からの出血を防ぐため、湯船には浸からないほうが良いでしょう。

いずれにしても術後3日はシャワーができませんので、前日には身体を洗いましょう。

湯船に浸かる習慣がある人は、1ヶ月ほどは不可となりますので、楽しんでおきたいですね。

初期中絶であっても、クリニックの方針や、中絶手術の時間帯が翌日午前中だったりする場合には、ラミナリアという道具を前日から子宮頸管に挿入し

子宮頸管を拡張することがあります。手術時間が午後の場合には、手術当日の朝にクリニックを訪れて挿入する場合も。

ラミナリアは海藻でできた棒で、子宮頸管に何本も挿入すると、体内の水分を吸って太くなり、子宮頸管を拡張してくれます。

挿入や拡張の際、痛みを伴うこともありますがこれは我慢。

初期中絶では、子宮頸管から器具を挿入して中絶手術を行いますので、子宮頸管があまり固いと施術ができません。

手術の前日に、医師からクリニックへ来るよう指示があった場合には、必ず従いましょう。

また、医師から指示があると思いますが、マニキュア、ペディキュア、化粧は落としてから手術となります。

これは、顔色やツメの色も、体調を把握するのに重要になるためです。

ツメの色は前日に落としておきましょう。

初期中絶の場合は化粧をして病院に行き、そこで化粧だけは落とすこともできる場合がありますので

どうしてもすっぴんで外を歩きたくないときは化粧台があるか確認して、OKなようでしたら、クレンジングを忘れずに持参しましょう。

中期中絶の場合

妊娠12週目以降、中期中絶の場合には、手術の前日に行うことは少しだけ増えます。

まず、禁飲食になる点は、初期中絶と変わりません。

何時から飲食してはいけないのかは、施術の時間やクリニックによっても違いますので、よく医師の話を聞いて行って下さいね。

それと、入浴をしておくというのも、初期中絶と一緒です。

中期中絶になると、初期中絶に比べて、より普通の「出産」に近いことを行います。

胎児が大きくなっているぶん、初期中絶と比較しても、胎盤の大きさも大きくなり、体内の血液量も増えていることが考えられます。

したがって、手術後1ヶ月の間、湯船に浸かってしまうと、血行がよくなり、胎盤がはがれた子宮から大量出血を起こしてしまう可能性もあります。

このため、術後1ヶ月は湯船への入浴が禁止され、また術後3日はシャワーにも入ることができませんので、手術前日には入浴をしておきましょう。

術前処置としてラミナリアを挿入しますが、初期中絶と違って、胎児を分娩する形となる中期中絶では、初期中絶に比べて子宮頸管をより大きく拡張する必要があります。

したがって、初期中絶よりも多くの本数のラミナリアを挿入することになるでしょう。当然その分、痛みもありますが我慢ですね。

ただ、ラミナリアの挿入は中絶手術だけのものではなく、通常の出産でも、子宮頸管を拡張し、陣痛を起こすために普通に使われているものです。

その意味では、痛いですが、特別なものでも、怖いものでもありませんので、安心してくださいね。

それと、中期中絶の場合には、忘れてはいけないのは入院準備です。

といっても、入院期間中に必要になるものは、たくさんはありません。

初期中絶と同じく、マニキュア、ペディキュアは前日のうちに落とします。

お化粧についても、退院まではNG。退院時に使用する少量の化粧品を持って行けば良いでしょう。

また、クリニックから指示があるかもしれませんが、生理用のナプキンが必要になる場合があります。

これは、手術後1ヶ月ほどにわたり、子宮内に残った不要物が悪露(おろ)という、おりものになって排出されるためです。

クリニックによっては、院内では必要ない場合もあるでしょう。事前に調べておくと良いと思います。

中絶手術にあたり不安もあることでしょうけれども、できるだけ心を落ち着けて臨んでくださいね。

中絶手術当日に行うこと

前日の準備も色々とありますが、ひとつ寝てしまえば手術当日です。

こちらでは、中絶手術の当日に行うことを簡単にですが、説明したいと思います。あまり不安に思うことなく臨んでいただければと思います。

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初期中絶の場合

中絶手術は、前日から禁飲食となりますので、手術当日も朝食を摂ったり、なにか飲むことはできません。

メイクは、クリニックで化粧落としの設備があるところを除き、することができないので、朝からすっぴんで大丈夫。

ネイルを落とし忘れていないか確認しましょう。

顔色や、ツメの色は、手術の前後や手術中に、医師があなたの体調を把握するために必要なものです。メイクやネイルは、不要品ですので、必ず落とすようにしてください。

また、指輪やネックレス、ピアスといったアクセサリー類も、すべて取り外します。手術が終わるまで大切に自宅保管しましょうね。

コンタクトレンズを着用している方は、当日は朝から付けるのは避け、メガネにしておきましょう。手術中は、メガネも外してしまいます。

もし、あなたの髪が長ければ、結わえてまとめておきましょう。

ただ、手術では寝る体勢になりますので、後頭部でまとめると邪魔になることがあります。

高い位置でまとめる、あるいは、横のほうでまとめるなど、寝る体勢の好みによっては工夫が必要ですね。

身なりを整えたら、持ち物をチェックしましょう。

事前に、クリニックから渡されている、中絶手術の同意書は、必ず忘れないように持って行ってください。

そのほかに、術後は出血がありますので、生理用のナプキンとショーツも、帰宅時必要になります。

用意ができたら、指定時間までにクリニックに到着しましょう。

手術前日に、ラミナリアという、子宮頸管を広げ子宮口を開く器具を挿入していない場合は、当日朝に挿入することがほとんどです。

これは海藻でできたもので、医師によってはそのまま「海藻」と呼ぶ人もいます。

中絶ではなく、通常の出産にも使用されるものなので、怖いものではありません。

ただ狭い子宮頸管に挿入していくので、痛みが出ることも。術式や、医師の判断によっては、ラミナリアを挿入しないまま手術となる場合もあるようです。

トイレと、血圧や脈拍の計測が済んだら、麻酔の前に準備段階の注射があります。そのまま、手術台へ。このとき点滴をつけられます。

膣を消毒してから、やはり点滴で麻酔を静脈注射していきます。

麻酔をかけると、通常は10秒から数十秒で、眠りに落ちてしまいます。

稀に、麻酔が効きにくい体質の人もいますので、効いていないと感じたらこの時点で医師に伝えるのも大切です。

大半は意識がもうろうとしてしまうので、手術中の正確な記憶は残りません。なにか覚えていると思っても、夢や妄想であることが多いのです。

さて、麻酔が効いたら手術が行われますが、これは掻爬法、もしくは吸引法と呼ばれる方法のうちのいずれか、時には双方を組み合わせて行われます。

時間的には10分前後で済んでしまうことが多く、あっけなく感じられる方も多いかもしれません。

術後は、子宮収縮剤を用いるので、麻酔が切れると子宮が収縮する痛みがあります。数時間休み、麻酔が完全に醒めたら帰宅することができます。

帰宅後は安静を心がけ、次の術後検診は必ず受けてくださいね。

中期中絶の場合

中期中絶の場合も、自宅での準備は初期中絶と変わりません。

メイクはなし、ネイルは落とし、コンタクトの場合はメガネで。髪の毛も、長ければまとめておいてください。

入院準備を怠りなく済ませたら、指定時間までにクリニックへ向かいましょう。

初期中絶と同じく、前日か、もしくは当日にはラミナリアを挿入していきます。

初期中絶よりも本数が多く、最初に数本挿入してある程度子宮頸管を広げ、数時間後にさらに数本を挿入します。

最終的には10~15本のラミナリアを使い、子宮口を大きく広げていきます。

子宮頸管と子宮口が広がったら、膣錠を使い陣痛を誘発しますが、ここまでの時間が何時間かかるかは、個人差が大きく一概には言えません。

入院してから、翌朝までかかる場合もあるようです。ですから、ここから先が入院当日になるか、翌日になるかは個人個人で違います。

膣錠を入れると陣痛がはじまり、通常のお産よりも急激に陣痛が強まります。

中期中絶は胎児を娩出しますので、初期中絶と違って麻酔はかけません。

胎児は小さいので、陣痛が起これば割と短時間のあいだに娩出できることがほとんどです。

胎児を娩出し、そのまま胎盤等が出てこないようであれば、掻爬法によって残留物を子宮内から掻き出します。

中期中絶の場合は、そのまま数日間の入院が必要です。基本的には、通常のお産と同じことを行うわけですから、身体的なダメージもほとんど変わりません。

人工妊娠中絶には辛い気持ちが伴いますが、初期、中期を問わず、術後はゆっくりと休んで、しばらくは身体と心を癒やすことに専念していただきたいと思います。

中絶手術後に行うこと

人工妊娠中絶には、時間的な制限がつきまといます。

初期中絶で済ませようと思えば、妊娠12週未満まで。そして、妊娠22週目に入ってしまえば、中絶手術はできなくなります。

したがって、手術が済むまでは、時間との戦いでもあります。

心が乱れる中、バタバタとしたまま中絶手術が済んでしまった……という方も決して少なくはないことでしょう。

少しでも心を休めたい中絶手術後ですが、行わなくてはならないこともあります。

今回は、中絶手術後の行動について、やはり初期中絶と中期中絶とに分けてお話したいと思います。

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初期中絶の場合

初期中絶は、手術当日に家に帰ることができますが、帰宅時に薬が処方されます。

この薬は、子宮収縮剤や、抗生剤になりますので、忘れず飲むようにしましょう。

帰宅できるといっても、2~3日は安静が条件です。もちろん、動こうと思えば動くことはできます。

しかし、体力と抵抗力は落ちていますので、大丈夫と思って動いてしまうと、思わぬ感染症などを引き起こすことも。

悪ければ後遺症の可能性もありますので、決して無理をしないように、自分を労ってあげてください。

時には、中絶手術から来る心の呵責や負担から、何か別のことをして気を紛らせようという方もいらっしゃるのですが、体力面を考えると決しておすすめはできません。

ゆっくりと受け止めることで、心の整理をしていただければと思います。

手術後、何日かで術後検診があります。子宮の回復状態を見る大切な検診ですので、今後のためにも必ず受診してください。

また、シャワーや入浴については医師から指示があると思いますが、一週間ほどは入浴できないことがほとんどです。

中期中絶の場合

中期中絶の場合は、初期中絶よりもすることが多いので、心身共に大変ですが、できれば周囲の協力を得て行うようにしましょう。

まず、中期中絶は手術後すぐに帰宅することはできず、3日ほど、長ければ5日ほどの入院となります。退院後も、1ヶ月ほどは安静が基本ですが、大切な手続きも。

それは、中期中絶の場合には、胎児の死亡届を提出しなくてはならない、ということです。

死亡届はクリニックで発行され、各市町村へ、7日以内に提出する義務があります。

退院後すぐに、ということになりますが、届出は義務づけられていますので、必ず行って下さい。

死亡届が受理されると、火葬許可証が発行されます。これを持って、胎児を指定された日時に火葬してもらう必要があるのです。

この胎児は戸籍には載りませんが、火葬され、小さなお骨になります。

病院のほうで業者に委託し、火葬・埋葬を行ってもらう場合もあるようです。

ご自身で埋葬する場合には、実家のお墓に入れる方が多いよう。

また、お骨のままお手元に保管する、埋葬時は自分と一緒に……という女性もたくさんいらっしゃいます。

人工妊娠中絶といっても、中期に入ると死産と同じ流れ。胎児を身体の外に出すこと自体も

肉体的に負担が大きく、またその後のこうした、死亡届等の手続きによっても、心理的な負担を余儀なくされます。

とはいえ、お産と同じだけのことをしているからこそ、手術後の休息は心身共に必要です。

退院して家に戻ってからも、1ヶ月ほどは安静・休息を心がけつつ生活してください。特に退院後2~3日の安静は必須です。

もし、お母様など、手術後の生活の手を借りられる方がおられるようでしたら、このときだけでも甘えるとよいかと思います。

処方された薬がある場合は、退院後も飲み続けます。多くは子宮収縮剤や、抗生剤で、手術後の感染症などを防ぐ目的があります。

入浴については、湯船に浸かることは1ヶ月ほどの間、できません。シャワー浴は、退院後2~3日で許可される場合がほとんどです。

また、初期中絶ではあまりみられませんが、中期中絶後は、生理によく似たおりものが1ヶ月ほど続きます。

これは、悪露(おろ)といい、剥がれ落ちた胎盤の残りや、そのほか、子宮内の不要物が外に出てくるもので、血液も混じっています。

生理用のナプキンを使用していきますが、こまめに取り替え、清潔を心がけてください。抵抗力が落ち、感染症などにはかかりやすい時期と言うことができます。

医師から退院時に指示がありますが、術後検診が必ずあります。

あなたの子宮の状態が順調に戻っているか、調べるための大切な検診です。

妊娠することで子宮の内部は変化し、広がっています。胎児が出て行った後は収縮し、大きさも状態も元に戻さなくてはなりません。

検診を怠ると、その後の妊娠に支障が出る場合も。一見して異常がないように見えても、必ず受診して、状態を医師に確かめてもらいましょう。

初期中絶でも、中期中絶でも、手術後はとにかくゆっくりと休みをとること。

どうしてもお仕事で休めない、あるいは逆に、休みたくない……という方もいらっしゃるのですが

あなたの心身を大切にできる最後の砦は、あなた自身です。どうかお体と、お心を大切にしていただきたいと思います。

また、人工妊娠中絶を受けた方の、周囲の方におかれましては、術後1週間~1ヶ月のあいだ

ご当人がやはり心身共に大きなダメージを受けられていることがほとんどです。ご配慮と、ご協力をお願いできればと思います。

妊娠してるかもと思ったら

妊娠……。それは、一般的に嬉しい、喜ばしいもののように思われがちですが、現実には、望まれたものと、そうでないものがあるのも事実です。

妊娠を望んでいないときに、もしかして妊娠してるかも……と思ったら? 今回は、そのようなケースについてお話したいと思います。

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妊娠の兆候はこんなところでわかります

妊娠したかも? と思っても、市販の妊娠検査薬での検査は、一般的なもので「生理予定日の一週間後から」。

ところが、望まない妊娠の場合に人工妊娠中絶を考えるのなら、中絶は時間との勝負です。

妊娠11週目までは初期中絶。妊娠12週目に入ると、中期中絶となり、心身と金銭面の負担はどちらも倍増します。

そして妊娠22週目に入ると、中絶手術自体ができなくなるという問題も。ですから、中絶を考えるときには、一刻も早く妊娠を知る必要があります。

妊娠週数は、最終月経の初日を0日目と数えます。このため、生理周期が28日の場合でも、妊娠していたとすると次の生理予定日は4週目。

生理予定日の一週間後には既に5週目に入ってしまっています。妊娠検査薬の検査結果をゆっくり待っているのは、中絶を検討するならば、得策ではないのです。

まして、「今回ちょっと生理が遅れてるかも?」と感じ、もしかして妊娠してるかも……と思いつつ、いやいや、数日後には生理が来るかも?

なんて、「かもかも」で検査を先延ばしにしていると、中絶に際してはどんどん不利になってしまいます。

妊娠の初期症状についての知識があれば、体調の変化を見逃さず、早めの対策を取れるかもしれませんね。

妊娠すると、女性の身体の中では、ホルモンバランスの変化が訪れます。その変化は、早くて着床直後から。着床は、受精後7~11日と言われています。

受精は、排卵後24時間程度で行われます。というのは、卵子の寿命は排卵後24時間。

その間に受精しなくては卵子がそのまま流れていってしまうわけです。

従って、受精は排卵日か、ほぼその翌日には行われ、その後1~2週間未満で着床。

これをもって妊娠成立となり、人によってはこの頃から、体調の変化を感じることがあります。

このときは既に、次の生理の1週間前くらいになっているのですが、それでも妊娠の初期症状と思われる変化があったときには

中絶を検討するなら、早期にクリニックを訪れるなどの対策を行いたいものです。

妊娠の兆候としては、普段はそうでもないのに、とにかく眠い。また、腰が痛い。

怠くて、何もできなかった……という、見逃しやすい初期症状が多く報告されています。

眠気については、生理中に眠くなるという人は割合に多いものですが、まだ生理が来ていない、普段からそうでもないのに、というときに眠気が強い場合は要注意です。

また、まだ生理予定日の一週間前だというのに、胸が張る、乳首が異常に敏感になった、という報告もあります。

乳房、乳首に痛みがあるようなら、これもチェックポイントのひとつでしょう。

生理予定日前後(早ければ一週間前)から、「量が少ない出血」「生理一日目のような出血」が数日続く、という方もいらっしゃいます。

これは着床出血で、経血の量が増えないので検査薬を使用したところ、陽性反応が出るケースが多いのです。

基礎体温をつけている方は、漠然とした妊娠の兆候よりも、より顕著に妊娠を知ることができます。高温期が続き、体温が下がっていきません。

この時期を、基礎体温を付けていない人でも、「微熱が続いた」と表現する人がたくさんいます。

また、基礎体温は基本的に安定しているものですが、着床した頃からアップダウンが激しく、グラフがガタガタになったという人も、続出しています。

これらの他には、

・下腹部がチクチク痛い

・吐き気、むかつきがある

・好きな食べ物が、急に食べられなくなる(飲み物も同様)

・イライラする。逆に、いつも生理前はイライラするが、それがない

・お腹が張る

・頭痛がひどく、眠れないこともある

・ニキビや吹き出物が急に出る、二枚爪になる

・すっぱいものが食べたくなる

といった多種多様な症状が報告されています。

クリニックで必ず受診しましょう

このように、妊娠の兆候は色々なものがあります。あなたが、そのどれに当てはまるかは分かりませんが

人工妊娠中絶はさきほども言いましたように、時間制限のある選択です。

また、中絶をするに際して、その料金が「初診がいつであったか?」によって変わるクリニックもあります。

この場合は当然、早くに受診しているほど、手術料が安価になるということです。

一度、クリニックを訪れる前に、妊娠検査薬で陽性反応が出ることを確認しても構いませんが

「妊娠しているかも?」と思って、妊娠していたら中絶をしたいのに、検査薬での確認やクリニックの受診を先延ばしにするのはおすすめできません。

ともあれ、生理予定日に生理が来なかったら、とにかく一度クリニックを受診してみましょう。中絶をするかしないかは、それから決めても遅くはありません。

もちろん、クリニックを訪れると同時に、相手の男性とは産むか産まないかをよく相談する必要もありますね。

中絶するとなれば中絶同意書に、相手の男性のサインが必要になります(相手が誰かわからなかったり、失踪・死亡している場合はこれには該当しません)。

クリニックを受診するより前に、中絶のときにはサインをもらえるよう確認しておくと、ベストかもしれませんね。

クリニックでは、初診の問診票の段階で、中絶を検討しているのかどうかを書くところが多いようです。正直にお話して、料金等も確認しましょう。

中絶を検討していると、クリニックに敷居の高さを感じるところもありますが

中絶を考えているからこそ躊躇している暇は無い、というという現実も。勇気をだして訪れてみてくださいね。

中絶後の後遺症について

女性にとって、さまざまな心身の負担をもたらす、人工妊娠中絶。

その中でも、中絶後の後遺症は、多くの中絶経験のある女性たちの間で非常に気に掛かる問題であり続けています。

今回はそんな中絶後の後遺症について、お話したいと思います。

中絶後の後遺症は、大別して精神的なものと、身体的なものとがあります。

精神的なものについては、「中絶行為症候群(PAS)」と呼ばれ、この中にもさまざまな症状があるのですが、精神面については

今は措いておきたいと思います(中絶行為症候群(PAS)についてはこちらの記事を参照して下さい)。

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身体的、肉体的な後遺症、つまり物理的な後遺症にも、いろいろなものが挙げられていますが、もちろん全員が全員、すべての後遺症を発症するわけではありません。

それに、現在では人工妊娠中絶の技術も、それから中絶に伴って処方されるお薬も、日々の進歩の賜物でかなり良いものになっていますから

ひと昔前からの「人工妊娠中絶は怖い! 後遺症が残るんだ!」という説に脅かされることなく、落ち着いて目を通していただきたいと思います。

さて、人工妊娠中絶の合併症というと、その種類は100を超えるとも言われています。なかでも後遺症に繋がるようなものは、「感染症」と、「子宮頸部の損傷」です。

感染症については、手術後に処方される抗生剤によって、防ぐことができます。

それに、中絶手術で感染症にかかっても、非常に軽微なものが多いといいます。

ところが、それでも中絶手術の際の感染症は、子宮外妊娠の可能性を高めます。

ひとつの統計によれば、中絶手術によって感染症にかかると、その後の妊娠において、子宮外妊娠となる可能性は

感染症にかかっていない人と比較して5~8倍になると言われています。

子宮外妊娠は、妊婦の死亡原因のおよそ13%を占める大きな問題です。従って、もしも中絶手術の後になって

産めるはずの赤ちゃんを授かったときには、子宮外妊娠をしていないか、早期に診断するのがベストでしょう。

また、中絶手術をするときに、女性が性病に罹患していた場合には、感染症を引き起こすリスクはより大きくなります。

子宮外妊娠のほかに、感染症は、不妊症の原因にもなりうるものだということを覚えておきましょう。

ところがそれでも、「中絶すると、不妊になる」という俗説は正解ではありません。

実際に、若いうちに中絶を経験し、その後元気なお子さんを授かる女性はたくさんいらっしゃいます。

ただ「不妊の原因になることがある」というだけですし、昨今ではその不妊の治療法も非常に発達してきています。

もしも将来的にパートナーに巡り会い、妊娠したいと思ったときになかなか赤ちゃんがやってこなかったら、適切な検査と治療を受ければ良いのです。

不安に思う事は何もありませんよ。

もうひとつ、中絶手術の後遺症として覚えておいていただきたいのが、「子宮頸部の損傷」ということです。

初期中絶、中期中絶を問わず、人工妊娠中絶は、自然に出産の時期が訪れていないにも関わらず、器具を使って子宮頸部を押し広げるのです。

それはある意味、体にとっては無理矢理広げられる行為。

ですから、その過程で、子宮頸部が裂傷になってしまうことがあります。

成熟した女性よりも、18歳以下の成長過程にある女性のほうが、子宮頸部のダメージは大きいと言われています。

子宮頸部に裂傷が生じると、やはり将来的な妊娠への影響が避けられません。

いざ、望んだ妊娠をしたときに、子宮頸部が本来持っている力を出し切ることができず

胎児と子宮の重さを支え切ることができずに、胎児が下におりていってしまう可能性が否めないのです。

すると、どうなるかというと、切迫早産、流産、未熟児出産の危険性が高まります。

こうした状況は、中絶経験のある女性の75%に訪れる可能性があると言われています。

これらの他にも、中絶手術によって子宮内部や卵管が傷つき、その傷が治癒する際に癒着してしまい、不妊や流産を招く可能性があります。

中絶手術は、術式の単純さから決して難しい手術であるとはされていませんが

そのために、施術において子宮の内部に細かな傷をつけたり、時には子宮穿孔といって、子宮の壁に穴が開いてしまったりする症例があります。

子宮穿孔の場合には、医師が器具の操作を誤ってしまうことなどが原因です。

こうなってしまうと傷が大きかったり、出血が多かったりすれば、緊急に開腹手術になることも……。

子宮穿孔の手術跡や、穿孔に至らない小さな傷跡の治癒した跡も、癒着して最終的に不妊や流産の原因になっています。

子宮内部や卵管が癒着してしまったための不妊・流産と、子宮頸管が損傷したために

その後の妊娠で流産をする可能性とをあわせると、その確率は意外と高いものです。

一説によれば、最初の妊娠を、成長過程であるティーンエイジャーのうちに経験した女性は、その後の妊娠において、60%ほどが流産を経験しているといいます。

とはいえ、全員が経験するわけではないこと、流産を経験したとしても最終的に子宝を授かっている女性が多いことからみても

過剰に中絶の後遺症に不安を抱いたり、その後の妊娠はできないのだと絶望したりしてはいけないと、おわかりいただけるかと思います。

人工妊娠中絶はやむにやまれぬ事情が裏にあることが多く、後悔を伴うことが多いですが、後悔をしても仕方の無いものでもあります。

確率として、不妊や流産の原因になるという統計は確かにあるのですが、しかし前にも述べましたとおり、中絶手術そのものの技術や

不妊治療の技術も進歩を遂げており、昔のように「中絶=それ以降は妊娠できない」というような俗説のまかり通る時代では、決してありません。

ご自身の選択に自信を持ち、堂々と進んでいただきたいと思います。

中絶後遺症候群(PAS)とは

人工妊娠中絶には、様々な後遺症が取り沙汰されていますが、そのうちのひとつが「中絶行為症候群(PAS)」です。

これは、中絶に伴う、単なる身体的な後遺症ではなく、精神的なストレス症状・後遺症を指すものです。

研究によれば、中絶経験のある女性の半数が何らかのストレス症状を抱え、およそ20%は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を後遺症として患うと言われています。

この、中絶経験を原因とするPTSDを、「中絶行為症候群(PAS)」と呼ぶのです。

PASとは、一体どのような症状なのでしょうか? そして、人工妊娠中絶の何が、そのような精神的な後遺症を引き起こしてしまうのでしょうか。

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症状の詳細を知る前に、どのような人がPASにかかりやすいのかを知っておいていただきたいと思います。

それは、研究によれば、「離別・離婚した女性」「10代の若い女性」「中絶が2度目以降の女性」にPASの確率が高まる、とされています。

もちろん、PASの症状を呈する女性のすべてが、これに当てはまるわけではありません。

ただこれを見る限り、「離別・離婚をし、心の支えを失った」「年齢が若く、罪の意識、あるいは両親・友人など周囲からの圧力が大きい」「度重なるショック」など

「中絶した」という事実以外にも心の傷となるものがあると、PASの症状を呈しやすい、ということは言えると思います。

つまり、「離別した」「10代である」などの条件にあてはまらなくても、中絶をして、それと同時に心に負担をかけるような原因があったり

負担をかける生活をしていると、PASにはなりやすいと言うことができるでしょう。

PASの主な症状には、以下のようなものがあります。

・ちょっとしたことで、とても驚く

・突然苦しくなる

・急に怒ったり、暴力的になる。短気である

・集中できない

・熟睡できない

・手術と似たような環境・状態で急に脈拍があがり、汗をかいたりする

・中絶、中絶した子のことを何度も考える

・中絶日、中絶した子の出産予定日などに、思い出して鬱状態になる

・中絶したことを思い出さないよう、行動範囲を変える

(クリニックの周辺や、思い出の場所などを避ける)

・中絶に関係した人たち、関係者を思い出させるような人たちとの交流を断つ

・子どもを避ける

・感情を鈍麻させ、愛情や優しさも感じないようになる

・中絶以前、楽しんでやっていたことをしなくなる、できなくなる

・アルコールの乱用(ときには麻薬のこともある)

・自殺願望、自殺行動、自虐的行為を行う

とても、たくさんの種類がありましたね。人工妊娠中絶を行うと、一時的にはほとんどの女性が、こうした行動を起こしやすくなります。

周囲からの理解や、優しさに包まれたり、たくさん泣いたり、時間を経ることで、中絶を受け止め、解決していきます。

しかし、思ったように協力者や理解者を得られなかったり、中絶を「いけないこと」として捉え

「私はいけないことをしたんだ」と自分を責め続けることで、回復の難しいPASにはまりこんでしまうのです。

中絶後のストレスの大きさを決定づけるひとつの要素が、子どもの父親であったはずの、パートナーの男性の態度です。

中絶は、公にできない苦しみでもあります。共にその苦しみを受け止める姿勢があればまだしも、妊娠したことを「なかったことにしてほしい」と言われたり

妊娠した女性や、妊娠の事実から逃げる、目をそらすような態度であれば、女性側は苦しみを一人で抱え、大きなストレスを感じる結果となります。

中絶は、それをする女性にとっては自分の身体の一部を掻き取られる、大きな喪失そのものです。

何があったとしても、男性には理解し得ない一大事。それでも、その喪失感を少しでも支えようという態度がない場合、PASの可能性はぐっと高まってしまいます。

また、中絶は、妊娠した女性自身の意志ではなく、誰か他人から強制されて行われることが非常に多いといえます。

つまり、相手の男性や、両親から、頼み込まれたり、出産を断られたり、「それがおまえのためだ」などと言われて、望んでいないのに中絶を余儀なくされるケースです。

それだけでもストレスを伴います。

特に、妊娠前は、赤ちゃんを望むような言動をし、結婚を口約束していたような男性が、いざ妊娠が発覚すると平然と堕胎を要求してくるような場合。

今後への不安と、これまで築いてきた信頼関係の崩壊とで、精神を蝕んでしまう大きな原因となります。

さらには、中絶という行為は、体外から器具を使い、身体の中をかき回される行為でもあります。

屈辱感と罪悪感の大きさは人それぞれですが、多くの女性はその大きさに圧倒されてしまうのが現実なのです。

別項目で、やはり中絶の後遺症のひとつとして、子宮頸管が中絶時に損傷した場合などに

中絶後「産みたい、産むことのできる」妊娠をしても流産の可能性が残る、というお話を致しました。

けれども、これとは全く別の理由で、つまり中絶をした罪悪感から、その罰として、やがて後に望んだ妊娠をしたときも

「流産するのではないか……」と恐れる女性は非常にたくさんいます。

また、中絶の罰に「奇形の子が生まれるのではないか……」と恐れる女性も。そのストレスは想像を絶するものでしょう。

余談ではありますが、仏教的な考え方をお話しますね。流してしまった赤ちゃんであっても、赤ちゃんの魂は非常に無垢で清らかなもの。

浄化すべき、恨みの感情などはありません。仏教には水子供養というものがありますが

これはお母さんたちの気持ちを赤ちゃんに届ける供養であって、魂を浄化するための供養ではないのです。

ですから、水子供養には回忌供養がなく、赤ちゃんたちは天国の、地蔵菩薩のもとで、お母さんたちの幸せを願ってニコニコしていますよ。

人工妊娠中絶には本当に多大なるストレスがつきまといます。これがPASに繋がってしまうかどうかは、繰り返しますが、パートナーをはじめ

周囲の人の態度如何にかかっていると言ってもよいのです。どうか痛みを共感し、慰める気持ちを忘れずにいただきたいと、心からお祈りするものです。

親の反対で中絶する事になった20代女性の体験談

私のニックネームはひろです。私は、22歳のときに3つ上の彼氏がいました。彼氏とは付き合って半年で、毎日のようにケンカばかりしていて、私の中でもいつか絶対別れようと思っていました。

しかし、半年が経ったある日、生理予定日に待っても待っても生理が来なくて、体調も悪かったですし、もしかしたら妊娠しているかもしれないと不安になり、まだ反応が出るかわからないけれど、一応気持ちを落ち着かせるために検査薬を使ってみようと思い、検査薬を使ってみた結果、妊娠している反応が出ました。

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私は手が震えてしまい、そのまま彼氏のところへ行って、妊娠していることを伝えようと決め、心臓がドキドキしながら彼氏のところへと行き、検査薬を見せて妊娠していることを伝えました。彼氏は色々と考え、「お前と子供のために、朝も夜も働く。頑張るから結婚しよう。」っと言ってくれ、私は「ありがとう」と言い、私たちの中で結婚することを決めていました。

それから後日、親に挨拶に行こうと決めていたのですが、私が出産への恐怖がすごかったのと、私の両親はデキ婚はさせたくないと言っていたこともあり、彼氏に赤ちゃんを中絶したいと話しました。

中絶をして、ちゃんとお金を貯めて結婚をしてから子供を授かりたいとも話しました。彼氏は色々と私を説得してくれましたが、私は聞く耳を持たず、中絶を半ば強引に決めてしまいました。

それから、あまり赤ちゃんが大きくなってしまうと中絶もできなくなってしまうので、急いで中絶ができる産婦人科を探し、彼氏と休みを合わせて診察に行きました。行った産婦人科は菊陽レディースクリニックと言う産婦人科で、産婦人科事態の評判もすごく良かったので、この産婦人科に決めました。菊陽レディースクリニックに行き、まずは診察をして、エコーを見て赤ちゃんの姿を確認しました。それから先生と話をし「産みますか?」と聞かれ「中絶をします」と答えました。

それから手術の日程を決めて生きました。あまりにも早く何もかもが進んで決まっていき、私の中で急に悲しくなってしまい、涙が止まらなくなってしまい、先生が「エコーあげましょうか?」と言ってくれて、エコーをもらいました。そらから待合室に行き、他の妊娠している女性の方たちを見ていたら、私は中絶を選んでしまったことが、更に悲しくなってしまいました。それから他の看護師さんから手術の説明があり、手術は日帰りで、手術の時間は10~20分くらい、手術が終わって2~3時間は病院で安静にしていてくださいと言われました。
そして受付で手術の費用の説明があり、手術には8万円かかるとのことでした。それから彼氏が待つ車に戻り、手術の日程、費用を話、エコーを見せました。私が泣きながら話していると、彼氏も泣きながら「ごめん」と謝ってきました。悪いのは彼氏だけではなく、私も悪い。小さな体で私のお腹の中に一生懸命いてくれているのに、とずっと思っていました。

それから手術の日になり、彼氏と病院に向かい、手術を行いました。手術時間は説明であった通り、15分で終わりました。手術は痛みもなく、終わった後にビンに入っている子供の姿を見たら、何てことをしてしまったんだろう、この子の一生を台無しにしてしまった。っと思いました。それから二時間病院で安静にして、私たちは家に帰りました。

彼氏にはビンに入っていた子供の話をしました。子供は親を選んで来ると聞いたことがあり、この子は私たちを選んで来てくれたんだと思うと、本当に酷いことをしてしまったと思ってしまいました。後悔をしてもしきれないですし、なくしてしまったものはすごく大きくて、何ヵ月も落ち込んだ毎日を過ごしていました。エコーを見るたびに思い出してしまいますし、一年が経ち、今頃子供が産まれていたら、あの子はどうしているかななど考えてしまっていました。

中絶はとても悲しいことですし、中絶をしてしまったら、二度と同じ赤ちゃんは宿ってくれません。中絶をして、あの時しなければ良かったと本当に思いました。中絶を考えている人には、できるのならば、中絶をしていでほしいです。赤ちゃんはお父さんお母さんを選んで御腹に来てくれます。お父さんお母さんに会えるのを楽しみにして、お腹の中で頑張ろうと一生懸命生きてくれています。そんな小さな命、大切にしてほしいです。中絶をした私が言えることでもないと思うかもしれませんが、中絶をしたからこそ、思うことがあって、伝えることができます。ですから、どうかできるのならば、中絶はせず、その子の命を大切にしてほしいです。